日記

おれの人生はおれがやるぞ!

あの娘が暮らす街まであとどれくらい?(あとがきにかえて)

 

今月に入ってから、週に2度のペースで「麦わらの一味になる夢」と「何者かが扉の向こうに(確かに)いて怖くてベットから起き上がれない夢」(=今になってこれが金縛りというやつだと知る)をみている。一度寝たら寝起きが本当に悪い僕にとって深夜に起きているのか/起きていないのかよくわからない状況になるのは、なんだか2回寝た感じがしてすごいお得感があって良い。と虚勢を張りたいのは山々なのだが、今でも心霊(おばけ)が滅法弱いのは、中学時代に見た呪いのビデオ(DVD)の所為なのではないか。それは、隙間男(すきまおとこ)という種類のもので、全身緑色、ありとあらゆる隙間に潜んでいて、見つかると自分自身も隙間男になってしまうというものだったと思う(もう二度と見たくない)それからこの歳になるまで、自分の家の隙間という隙間には何かしらを挟んだり、物を入れるようにして誰もいない状態にしてきた。これが少なからず部屋の物量の多さの原因のひとつであるのは明快だ。と、何もいないはずの空間に「いるよね?元気?入るよ〜」と、話しかけてしまうということを家で繰り返してしまう。(階段下の無駄収納空間は怖すぎて段ボールの山で閉鎖している)

 

いやいや、最近あった(楽しかった)出来事の話をしよう。(冒頭のワンピースの下だが、彼女が今読んでいるのだが、地域の図書館(!)で借りて読んでいるらしい。その節約魂と図書館にいる彼女を想像するだけで萌えの極みだ。最高。初めてのデートが農協と図書館って(!)今更やべえよ)

 

そう、今回は気になっている人も多いであろう「はるバーガー」についてだ。職場の目の前がマクドナルド、ハンバーガー大好きマンの僕にとっては最高の環境なのだが、香川に来てからというもの、野菜少なめ・味濃いめ・脂マシマシという具合に(うどんの国でラーメンは息を潜めるこの場所で、深夜のダントツラーメンに勝るものはいない)身体がみるみるデカくなってきているのを心配した彼女がバンズから(!)手作りしているのが「はるバーガー」だ。優しさよ。おすすめは<BOCバーガー>、ベーコン・オニオン・チーズバーガーなのだが、バンプオブチキン!と唱えると作ってくれる。他にはトマト酸味ソースが掛かっている<はるモスバーガー>、元はでかい肉の塊であったがみるみる縮んでいく<がっかりバーガー>などがある。しかし、感動はそれだけではないのだ。手描きのテイクアウト紙袋、はるバーガー店員用のHキャップまで作っているのだ。神は細部に宿る、それははるバーガーにも宿っており、そういった点でも彼女は無敵魔法少女なのだ。(今でもこの状況がドッキリなんじゃないかと疑ってしまうよ、そしてこの日のことを思い出しただけでどんな嫌なことだってあったかい気持ちで立ち向かえるよ、この半年でこれでもか!って想い出・記憶を焼き付けてきた、そのどれもが、いつでも取り出せる仙豆のようなもので、いつだって、僕だって無敵魔法少女になれるんだ、CCさくら展デートは近日!)

 

数時間後、僕らはUSJにいるはずなのだが(半年前、彼女が結婚披露のビンゴ大会で1等とボーナス賞両方を勝ち取りペアチケットと宝くじの束をゲットしていたのだ、何という強運、運まで良いとなると悪い要素がいよいよ見当たらないよ)、久しぶりのデートらしいデートで緊張してきた。隣では頭痛い・行く・頭痛い・絶対行くを繰り返しながら布団の中でもがいている塊がうごうごしているんですが、果たして本当にたどり着けているんでしょうか。何も調べてない。いよいよ、家族みたいになってきた。

 

 

最高の離婚」を定期的に見返しては、その度に歯医者に行きたくなって(前回書いていたコラム:コンビニ・アイスの始まりもこんなんだったか、成長が感じられませんね)僕の芹那ははどこかと幻想を抱いてしまう。歯医者最終回は毎回、見習いの芹那的女性に会うのが通説なのか定かではないが、ご褒美回が確かにある。保険適用でこんなのはどう考えたって毎日通いたい。と思ってしまい、ルンルンで家に帰っていたが、気付いてしまったのだ、あ、彼女、元歯科助手だったことに。すでに僕は僕なりの芹那的女性(芹那がタイプでは全くなく、あの進展しない瑛太との、なんでもないような、しかし別の世界線ではそうなっているであろう女性のことを指す)に出会ってしまっていたのだ。別世界線ではなく、この世界線で、だからおかしい。

 

いてもたってもいられなくなって、これまでの半年を一回時間を掛けて、ひとりで振り返ろうと思って、この本を作った。作っていくうちに(最初からわかりきっていたことだが)、月日が経つにつれて、表情がやわらかく、(写真は関係性をどうしても写してしまう、ハッタリが効かない、その流れがわかるから、どこかで止めることができない)知らない顔から知っている顔になっていく。(だんだんと顔が似てくると言うが、ショートカットにしてからは自分の母親に似ている瞬間がたまにあり、血ィイ〜〜となる、また言ってしまった。お互い、副菜が必ず何品かある家で生まれ育った僕らは、当然のように「きのう何食べた?」にはまってしまい、レシピを写真に撮っては、作る日々を繰り返している。玉ねぎザクザクハンバーグ・茄子とミョウガの味噌汁、小松菜の炒め物が出てきたときは変な声が出てしまった。<漫画・ドラマ>共有したものが現実に現れる何次元の話なのか頭が処理できなくなる幸せがそこにはある。インスタストーリーに載せる料理の半分は僕のターンなので評価してほしい、最近野菜の値段の変動がわかるようになってきて嬉しい、彼女はそこも教えてくれる)

 

こんなに可愛いことは、これまでの写真(ここにはない写真が、文章が、暮らしが無数にある)で十分わかっていただけたと思うが、この半年かっ飛ばし過ぎたように少し思うところもあるが、可愛いは全然に衰えない。毎回知らない可愛いがあるし、いざ会うと想定を上回る可愛さがある。これは2020年の春も2055年の秋もそうであるように、果たして、本当に半年後、僕は結婚しているのでしょうか?

 

この関係性は外部から見たら、写真文章しかなく、声もわからない、聞きたいことを受け手から聞くことは出来ない一方的な情報の受け取り方しかない、こんなものを読んでくれてありがとうございます。しかし、想像の余地が広い分、ネット恋愛動画よりも2次創作的な自由度が高いと思っている。その想像上の僕らと現実の僕らを並行世界で存在させて、結婚というタイミングで盛大に答え合わせをするようなことがしたいんですよ。それがここの趣旨。パラレルワールド上に無限のおれと彼女を作りたいのよ、知らない別世界の僕らも教えてよ……2次元のエロ同人誌が大好きなのだが、僕らもそうなりたい……)

 

では、壮大な答え合わせを半年後に。(一番重要なことをまだ話していないことに気付いているかい?)また。

 

※先日のZINE収録、計2回分

 

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